小松式ドネーションとは、元オリックス・バファローズに在籍していた小松聖（こまつさとし）氏が行っていた、「ONE アウトドネーション」から生み出された投手についての指標。
「小松聖式計算法」「小松式」などとも呼ばれ、小松聖氏が引退してからも、なんｊでたびたびネタにされている。
小松式ドネーション
小松式ドネーションとは、元オリックス・バファローズに在籍していた小松聖氏が行っていた寄付活動「ONE アウトドネーション」から生み出された投手指標です。
2011年、愛犬団体の「ONE LOVE」への賛同企画として、小松氏が独自に条件を設定し、活躍に応じて愛犬団体への寄付を行うところからスタートしたものです。
小松氏のみで行っていた活動のため、他の選手には適用されませんが、指標として優秀であることを発見されてしまい、他の選手にも小松式ドネーションの計算式を当てはめてみた結果、「非常に優秀な指標である」とネット上で評価されてしまいました。
ただし、忘れてはならないことは、小松式ドネーションの利用方法は寄付金額の算出であり、小松氏の本来の目的は寄付です。
小松式ドネーションの計算式
小松式ドネーションの計算式は以下です。
【小松式ドネーション公式】
KD＝（投球回数×3）＋（勝利数＋ホールド数＋セーブ数）×10
【小松式ドネーション金額計算式】
アウト数×1,000円+（勝利数+ホールド数+セーブ数）×10,000円+タイトル数×100,000円
［+リーグ優勝時100,000円+日本一達成時100,000円］
【補足事項】
- 1アウト：1,000円
- 1勝利：10,000円
- 1ホールド：10,000円
- 1セーブ：10,000円
- リーグ優勝：100,000円（優勝した場合、ドネーション金額に加算）
- 日本一：100,000円（日本一の場合、ドネーション金額に加算）
- 1タイトル：100,000円（タイトル獲得数に応じてドネーション金額に加算）
小松聖氏の各年度成績と小松式ドネーションの結果
小松聖氏の各年度の成績と、小松式ドネーションの計算結果です。
| 年度 | 投球回数 | アウト数 | 勝利数 | ホールド数 | セーブ数 | KD値 | タイトル数 | 成績算出金額 | 備考 |
| 2007 | 10.2 | 32 | 1 | 2 | 0 | 60.6 | 1 | 162,000円 | 新人王獲得 |
| 2008 | 172.1 | 517 | 15 | 3 | 0 | 696.3 | 0 | 697,000円 | |
| 2009 | 91.1 | 274 | 1 | 0 | 0 | 283.3 | 0 | 284,000円 | WBCで投球回2.2（アウト数6）を加算した場合 ・KD値：289.9 ・寄付金額：292,000円 |
| 2010 | 83 | 249 | 5 | 2 | 0 | 319 | 0 | 319,000円 | |
| 2011 | 0.1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0.3 | 0 | 1,000円 | KD開始年 |
| 2012 | 64.1 | 193 | 3 | 2 | 0 | 242.3 | 0 | 243,000円 | |
| 2013 | 39.1 | 118 | 0 | 1 | 0 | 127.3 | 0 | 128,000円 | |
| 2014 | 3.2 | 11 | 0 | 0 | 0 | 9.6 | 0 | 11,000円 | |
| 2015 | 14.1 | 43 | 0 | 1 | 1 | 62.3 | 0 | 63,000円 | |
| 2016 | 3.1 | 10 | 0 | 0 | 0 | 9.3 | 0 | 10,000円 | 引退 |
| 合計 | 480.1 | 1448 | 25 | 11 | 1 | 1810.3 | 1 | 1,918,000円 |
尚、小松式ドネーションが始まったのが2011年なので、それ以降の寄付金額は、456,000円となります。もし、新人から小松式ドネーションが開始されていれば200万円近くの寄付金でした。
小松式ドネーションの特徴
小松式ドネーションの特徴は、先発・中継ぎ・抑えが平等に評価されやすいことです。
プロ野球の投手で評価されるのは、先発・中継ぎ・抑えで基準がバラバラであり、投手という大きなくくりで一律評価されることはなかなかありません。もちろん、先発・中継ぎ・抑えはそれぞれ役割が異なるため、横一線で評価する方法は非常に難しいのです。
しかし、小松式ドネーションの場合は、全ての投手が横一線に並んで平等に評価されやすいという特徴を持っています。また、どれだけチームに貢献しているかを可視化する手法として非常に優秀で、大手のプロ野球データサイトも投手指標の一つとして採用しています。
小松式ドネーションが世の中に出てしまう
この小松式ドネーション、なんｊなどのネット上でのネタでしたが、2021年12月7日にベースボールチャンネルが記事として出してしまいます。
ちなみに、ベースボールチャンネルの運営会社は株式会社カンゼンで、会社概要には、
株式会社カンゼンは、今までの出版社のかたちにとらわれず、新しい商品創りと、新しい販売戦略を心がけ、個性ある出版社としての成長をめざします。常に時流に敏感に反応し、“ブーム”を意識した出版物の発行を実行します。
―会社情報（会社概要）｜株式会社カンゼンより引用
とある様に、ネット上のネタでも取り上げることを厭わないスタンスなのかもしれません。個人的にはちょっと心配ですが大丈夫ですかね。
