『機動戦士ガンダムSEED』、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』にガンダムのデザインのモビルスーツは登場しますが、厳密にガンダムという名称のモビルスーツは存在しません。
ガンダムというバクロニム
バクロニムというのは、単語の各文字(頭文字など)を使って、略語として意味を持たせたものです。
SEEDの世界にガンダムという名前のモビルスーツは登場しませんが、ガンダムの顔をしたモビルスーツのOS名称のバクロニム、つまり略語がガンダムとなります。
例えば、SEED前半の主人公機であるストライクは、作中では「ストライク」という名称のモビルスーツです。ただし、メディアでの公称は「ストライクガンダム」としています。
それぞれのOSの略称
GAT-Xシリーズ
SEED本編初期に登場する、デュエル(GAT-X102)、バスター(GAT-X103)、ストライク(GAT-X105)、ブリッツ(GAT-X207)、イージス(GAT-X303)の5機と、SEED本編後半から登場する、カラミティ(GAT-X131)、フォビドゥン(GAT-X252)、レイダー(GAT-X370)の3機。
初期の5機は地球連合軍で製造されましたが、ストライク以外はザフトに強奪されました。
General
Unilateral
Neuro-Link
Dispersive
Autonomic
Maneuver
Synthesis System
意味:単方向の分散型神経接続によって自律機動をおこなう汎用統合性システム
GATはGressorial Armament Tactical(戦術装脚兵装)の略で、Xは試作機を意味します。
各機が近中遠でそれぞれの役割を持った世代。
ファーストステージシリーズ(ザフト)
SEED本編後半から登場する、フリーダム(ZGMF-X10A)、ジャスティス(ZGMF-X09A)、プロヴィデンス(ZGMF-X13A)の3機と、SEED DESTINYの後半に登場するストライクフリーダム(ZGMF-X20A)、インフィニットジャスティス(ZGMF-X19A)の2機。ネオ・オペレーション・システムと呼称されるOSを搭載しています。
Generation
Unsubdued
Nuclear
Drive
Assault
Module
Complex
意味:抑制されていない核駆動を使っている強襲モジュール複合体
ZGMFはZero-Gravity Maneuver Fighter(無重力下用機動戦闘機)の略で、Xは試作機を意味し、末尾のAはAtomic(核駆動)の意味です。
劇中ではニュートロンジャマーキャンセラーのおかげてチート級のスペックを誇り、他の機体を圧倒しています。
セカンドステージシリーズ(ザフト)
SEED DESTINYの本編前半に登場するセカンドステージシリーズ。アビス(ZGMF-X31S)、セイバー(ZGMF-X23S)、カオス(ZGMF-X24S)、インパルス(ZGMF-X56S)、ガイア(ZGMF-X88S)の5機。
Generation
Unrestricted
Network
Drive
Assault
Module
Weaponry
意味:無制限のネットワーク駆動世代の強襲モジュール兵装
空海陸とオールレンジ兵装、換装など、SEED初期の5機と比べると、単機での運用が想定されている個性が強い世代です。
サードステージシリーズ(ザフト)
SEED DESTINYの本編後半から登場するサードステージシリーズ。デスティニー(ZGMF-X42S)、レジェンド(ZGMF-X666S)の2機
Gunnery
United
Nuclear –
Deuterion
Advanced
Maneuver
SYSTEM
意味:核・デュートリオン統合先進機動砲撃システム
ストライクフリーダム・インフィニットジャスティスとほぼ互角のチート級なのだが…。
デストロイ
SEED DESTINYにちょっとだけ登場するデストロイ(GFAS-X1)専用のOS。
Gigantic
Unilateral
Numerous
Dominating
Ammunition
Fortress
巨大制圧火器集約要塞
デストロイ自体が身体機能を強化されたエクステンデッドの専用機。1機しかないと視聴者に思わせておいて、そこそこ量産していたという。超巨大な戦略兵器クラスですが、劇中ではすぐに退場しました。
スターゲイザー
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』に登場するスターゲイザー(GSX-401FW)に搭載されているOS。
Guider
UNmanned
Deployment
Autonomic
Manipulation
無人・自律運用展開教導機
宇宙探査用モビルスーツのため戦闘用モビルスーツではありませんが、最低限の装備は持ち合わせています。
SEEDのガンダムはガンダムじゃないの?
SEEDの作中の世界観ではガンダムの名前のついたモビルスーツは登場していません。
しかし、SEEDの1話でキラ・ヤマトがOSを見た時に「ガンダム」と言っています。また、SEED DESTINYの1話でも、カオス・アビス・ガイアが強奪された時に、カガリ・ユラ・アスハがカオスを見て、「ガンダム」とつぶやいていました。
なので、実際にはガンダムという名前のモビルスーツは登場しませんが、特定のSEED世界のキャラクターからは「ガンダム」というニックネームで呼ばれています。