「SES(客先常駐型)エンジニアはやめとけ」と言う人は非常に多いです。何故ならIT業界の割を食っている下請けはSESと言われているからです。筆者もSESエンジニアですが、実はSESエンジニアの方がメリットがあると感じています。なので、今回は、SESエンジニアのメリットを紹介します。
SESがオススメ出来ない人のオススメ出来ない理由
「SESはやめとけ」と言う人に、SESの何に不満があるのかを聞いてみました。
- 案件の質が悪い
- 給料が低い
- 休めない
- 自社の仕事が面倒
正直に言わせてもらうと、それは甘えなんだと思います。案件の質が悪いと思うのであれば、別の現場に良いだけです。給料が低いなら転職して下さい。転職先でも給料が低いのであればスキルを身に付けてから転職して下さい。休めないのは自分で仕事を調整出来てないからです。休めない現場であれば現場を変えて貰えば良いだけです。自社の仕事が面倒なのであれば、自社の仕事が少ない会社に転職すれば良いだけです。
さて、色々と辛辣な事を書きましたが、書いていると物凄い量の文書になりそうなので、そろそろSESエンジニアのメリットを紹介したいと思います。
SESエンジニアのメリット
色々な現場を経験出来る
SESエンジニアは3ヶ月単位での契約が基本です。それを逆手に取って、「いつ現場を抜けるか」を営業に伝えておきます。もちろん、現場の居心地が良ければ、そのまま継続して現場に居れば良いです。
「今の現場を辞めて、別の現場で通用するのか?」と不安になる方が多いと思います。筆者も事実そうでした。新卒で入って1年半続けた現場を抜けたいと営業に伝えるのには勇気が必要でした。当時は筆者自身のエンジニアとしてのスキルが乏しく、別の現場で通用するのか不安でした。しかし、勢いで現場を変えて、新しい現場に行った時に、案外通用するのだと思いました。現実とはそんなものです。
筆者は、林業系・流通系・広告系・金融系・メーカー系の現場にお世話になったことがありますが、基本的には2年以内に別の現場に移っています。何故なら、その現場に居続けると、ぬるま湯に浸ってしまい、エンジニアとしてのスキルが停滞してしまうからです。
職歴と業務経歴が手に入る
SES企業に勤めていると、とりあえず現場に投入されるので、気が付いたら職歴と業務経歴が手に入ります。現場で必要最低限のことをしていれば、同じ現場に長期間勤めることが可能なので、経験年数は増えます。それを転職の時に活用します。
ただし、業務経歴は「工程」「役割」「プロジェクト経験」が必要になってくるので、延々と同じ保守作業をやっていては意味がありません。どこかで必ず、開発経験は積んでおいて下さい。
転職しやすい
SESエンジニアは転職が簡単です。何故なら、IT業界、特にSES界隈では慢性的な人手不足に陥っています。先述した通り、業務経歴があれば転職は簡単です。業務経歴の見栄えとしては、「開発経験あり」「同じ現場に1年以上の在籍実績あり」が良いですね。3ヶ月とか半年で現場が変わっていると、採用側も「怪しい」と勘ぐってしまいます。3ヶ月とか半年で現場が変わった理由が「プロジェクト解散のため」「スポット案件のため」とかであれば大丈夫です。もちろん、その期間の「プロジェクト内容」「工程」「役割」を把握しておきましょう。
副業OKな会社が多い
SES企業は基本的に給料が低いので、副業OKにしている会社が多いです。ただし、本業に影響が出ないという条件になります。当然です。ネットワークビジネスなんてやって、本業を疎かにして現場に迷惑かけました、なんてことがあれば目も当てられません。だからネットワークビジネスはやめておいた方が良いです。ネットワークビジネスをする場合は、過去記事にお金も時間もかけないベストな条件を紹介していますので、是非ご覧になって下さい。
尚、中小SES企業では社内副業と銘打って、土日で自社の受託案件のヘルプ要員を募集して、現金で手渡ししてくれるところもあります。実際、筆者が勤めていた30人規模のSES企業は、頑張って受託案件を取って来て、自社内で開発をしていましたが、リリース直前で人手が足りなくなり、筆者を含めて3名ほどのSESエンジニアがヘルプに出ました。
まとめ:SESエンジニアだって捨てたもんじゃない
SESエンジニアは、上手にSESの仕組みと現場を利用すれば、それなりにメリットが多いです。特に職歴と業務経歴は簡単に手に入ります。もちろん、現場を続けることが出来ればという条件付きですが。元請けのSIerや社内SEを目指している方は、一度、SESで経験を積んでからでも良いと思います。