ネットワークビジネスの師匠は、誰かに勧誘されてネットワークビジネスをスタートしています。師匠も最初は末端のネットワーカー(ネットワークビジネスのディストリビューター)でした。しかしながら、徐々に組織を伸ばしていき、個人崇拝とも言える巨大組織を構築して、多くのネットワーカーから搾取しています。
さて、そんな「ネットワークビジネスの師匠」の師匠は存在するのでしょうか?そこのところを師匠から聞き出して来ました。
「ネットワークビジネスの師匠」の師匠は存在しない?
ネットワークビジネスの師匠が頻繁に言うのが「ビジネスで成功したいなら師匠を作りなさい」というフレーズです。確かに、ネットワークビジネスの師匠が用いているバイブル(笑)である『金持ち父さん』の著書の中にも、「師匠を作ること」という類の記述があり、それをメンバーにも繰り返し伝えて(洗脳して)、師匠を崇めるという個人崇拝が行われています。
しかしながら、「師匠の師匠」を見たことのあるネットワーカーと会ったことがありません。筆者は数え切れない程のネットワーカーとアポしているので、そろそろ「師匠の師匠を見たことがある!」というネットワーカーに会っても良いだろうと思っていますが、残念ながら会えてません。というか「師匠の師匠」が存在するのか怪しくなってきたので、ネットワークビジネスの師匠数人に聞いてみました。
「ネットワークビジネスの師匠」の師匠はどんな人?
「ネットワークビジネスの師匠」の師匠が存在するのかをストレートに聞いても答えてくれないことが目に見えているので、ネットワークビジネスを始めた理由を探ることにしました。探ると言っても師匠たち本人に聞くだけです。手法はこうです。
- ネットワークビジネスを始めた理由を探る
- 師匠は誰にネットワークビジネスを紹介してもらったのか?
- 師匠にも師匠がいるんですね?(肯定感強め)
というわけで師匠たちに聞いてみました。
ネットワークビジネスを始めた理由を探る
まあネットワークビジネスを始めた切っ掛けなんて聞いても、とてつもなくつまらないものです。ストーリーは相手の興味を引くために創作された内容なので、どうでもいいのですが、師匠たちが共通して言うのが、「この人について行こうと思ってネットワークビジネスを始めた」ということです。このフレーズを用いることで、メンバーにも同じことを頭の中でイメージさせて、メンバーが「成功している師匠と同じことを考えている」という疑似的な満足感を得て、師匠に付いていくという心情にするという手法です。
師匠は誰にネットワークビジネスを紹介してもらったのか?
さて、ネットワークビジネスの師匠は、誰にネットワークビジネスを紹介してもらったのでしょうか?それは師匠によって様々です。
- 会社の上司・先輩・同期・後輩・取引先
- 家族・友達・知人
正直、この中で師匠と呼べる人はいない気がします。つまり、師匠に直紹介した人間が師匠と言う可能性は極めて低いと言えます。
「師匠にも師匠がいるんですね?」と聞いてみると…
師匠に直紹介した人は師匠と言えそうな人はいないと思い、ネットワークビジネスの師匠たちに「師匠の師匠がいるのか?」と聞いてみました。
筆者「メンバーにも師匠を決めて行動するように言ってますが、〇〇さん(師匠)にも師匠がいるんですね?」
師匠「いないよ」
筆者「え?いないんですか?」
師匠「正確には、「いたけど辞めた」と言うのが正しいね。」
筆者「だって〇〇さん(師匠)、こんなに稼いで(搾取して)いるのに、アップラインが辞める意味が分からないんですけど」
師匠「うーん、アップラインがいなくなってから稼げるようになったかな。アップラインが邪魔だったから」
筆者「はあ…」
師匠「だってさ、私のアップライン、私がやりたいようにやらせてくれなかったんだよ。サラリーマンじゃないんだから、勝手にさせてくれればいいのに、会社の上司みたいにうるさいし、自分の気に入らないことがあるとずっと根に持つし陰湿なんだよ。」
筆者「そうなんですね」
師匠「確かに当時、私のアップラインはそこそこ稼いでたと思うよ。メンバーも結構いたし。でもね、その人がいたら稼げないって思ったから、自分でゼロから自分なりに組織を作っていったんだよ。で、自分のコミッション入った時にアップラインにもコミッションが入っていくのが気に入らなかったから、アップラインを辞めさせたんだ。」
筆者「辞めさせたんですか」
師匠「そう。邪魔って言って。そこから自分で組織作っていって、今のメンバーがいるわけだよ。」
筆者「つまり師匠の師匠は存在しないと」
師匠「そうだね。そんなものいないよ。辞めさせたんだから。」
この他にも、師匠のアップラインがオートシップを払えなくなってアップラインが辞めていったり、組織移動でアップラインがいなくなったりなど、師匠たちに様々な理由があるようですが、どの師匠もアップラインが不在になって自由に動けるようになり、自分のやりやすいやり方でメンバーを増やしていったというわけです。
ちなみに、師匠のアップラインのアップラインもとっくにネットワークビジネスを辞めていたりしますので、師匠に口出しする人はいません。つまり、師匠に口出しする人はいないのです。
師匠を「作る」
師匠の師匠が存在しなければ作ればいい
しかしながら、『金持ち父さん』の著書の中に師匠を決めて行動することの重要性が説かれています。誰かに師事して行動することで、必ず(いつか多分きっとおそらく)成功するというポリシーを師匠が利用しています。「師匠にも師匠がいたから成功した」「師匠の言う通りに師匠も行動した」「師匠も高額オートシップを払い続けた」という師匠の体験を真似てもらうことで、高額オートシップとコンサル料を支払ってもらうのです。
ただし、師匠は師匠どころか直接のアップラインが存在しませんし、そのアップラインもネットワークビジネスを辞めています。「師匠には師匠がいない」という事態を避けるために、師匠は「師匠を作る」ということをします。つまり、架空の師匠を創作します。
架空の師匠
架空の師匠は、「ネットワークビジネスの師匠」の師匠であり、「ネットワークビジネスの師匠」の考え方・行動指針の手本となるべき存在です。なので、「ネットワークビジネスの師匠」よりもランクが上の存在がいるということをメンバーに伝えます。
架空の師匠の存在の最大のメリットは「師匠にも師匠がいる」という安心感をメンバー与えるということです。「自分も師匠に師事して頑張れば師匠のようになれる」と勝手に錯覚します。そうして偶像崇拝が作られていきます。
架空の師匠は表に出てきません。だって架空ですから。しかし、「ネットワークビジネスの師匠」が架空の師匠を実在する人物であるかのようにメンバーに語ります。いないのに。
さいごに:師匠の師匠に会わせて下さい
筆者は様々なネットワーカーとアポしていますが、師匠の師匠を見たという人に会ったことがありません。なので、どなたか「師匠の師匠を見たことがある」という人は連絡ください。ネットワークビジネスのディストリビューターさんでも良いです。なんならプレゼンもしてくれてもいいです。契約するには条件がありますが。
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