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SES(客先常駐型)のIT企業を見破る方法

IT企業と言われている会社の大半はSES(客先常駐型)の業態を採用しています。筆者はIT業界のことを何も知らずに飛び込んだので、最初は自社で仕事をするものと思っていましたが、ユーザーや元請けIT企業に出向し、そこで働くということに驚きました。最初こそ戸惑いましたが、SESエンジニアになって10年以上経つので、IT業界の利権構造や働き方などには慣れました。運良く、SESと自社開発を持っている会社に転職出来たので、しばらくはSESエンジニアとしてスキルを磨き、いずれは自社開発というキャリアプランも考えています。

さて、自社開発が出来るIT企業は正直少ないです。SES企業にずっと居ても良いと思いますが、SESエンジニアは使い捨てなので40代や50代の年齢になってくると、居場所は少なくなります。そうなる前に、さっさと自社開発出来る会社に転職する方が良いかと思います。と言うわけで、今回はSES企業の見破り方・見分け方を解説します。

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従業員数に比べてオフィスが狭い

従業員数とオフィスの広さで見分ける方法です。従業員数とオフィスの広さという観点の場合、以下3点を確認すれば、SES企業かどうかを見破ることが出来ます。

  • 従業員数を確認
  • オフィスの広さを確認
  • 従業員数に対してオフィスの広さが妥当かを確認

従業員数を確認

SES企業は基本的に大半のエンジニアが客先常駐しているため、SES企業自体には広いオフィスは必要ありません。SES企業のホームページの会社概要を見てみましょう。従業員数が記載されているはずです。

オフィスの広さを確認

次に、オフィスの所在地を確認しましょう。住所やビル名が掲載されていると思います。住所・ビル名が判明したら、検索エンジンで画像検索してみて下さい。ビルの画像を見た時に、狭そうな雑居ビルの1フロアであれば、高確率でSES企業です。

もし画像検索して大きなビルだった場合、1フロアに複数の会社が入っている場合があります。それは実際に見に行ってみないと分かりません。実際に見に言って、1フロアを占有しているのであれば、自社開発が出来る会社だと思いますが、複数の会社が入っている場合だとSES企業の可能性が高いです。

従業員数に対してオフィスの広さが妥当かを確認

従業員数とオフィスの広さが確認出来たら、オフィスの広さが妥当かを確認します。狭いオフィスで従業員数100人だった場合、「狭そうなビルに100人とか入るのかよ…」と思います。もちろん入りません。100人全員が起立しているなら入るかもしれませんが、「デスクを100個置ける」かどうかの広さでは無いです。

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お知らせ一覧の内容を確認

お知らせ一覧、もしくはプレスリリースが企業のホームページのトップにあるはずです。自社開発や製品を持っているIT企業の場合、「〇〇をリリースしました」「新製品△△を開発しました」などの情報がありますが、SES企業の場合は「年末年始の営業日」「夏季休業のお知らせ」「××就職セミナーに参加します」などの情報ばかりが記載されています。更新頻度は高くても、技術力を示す内容の更新が無い場合は、SES企業の可能性が非常に高いです。

技術系の更新が無いSES企業は、とりあえず「企業活動」してますよというアピールをしているだけで、製品開発力や技術力も無ければ、自社開発案件を取ってくる営業力もありません。もっと言えば、開発する資金力も無いです。企業活動をアピールしていますが、経営努力をしていないと言っても過言ではありません。

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開発実績の情報が古い・乏しい

開発実績が記載されているからと言って、今も自社開発を行っているとは限りません。開発実績の内容を見てみましょう。開発環境、特に言語とプラットフォームが古い場合、過去に開発していたという実績はありますが、今現在はしていないということになります。2019年の時点で「開発言語:java 1.4」「Windows Server 2003」などと記載していたら、開発経験のあるエンジニアは「古い」と考えると思います。だって昔にやっただけなのですから。

また、開発言語が「java」とだけ記載されている場合は怪しいです。Javaだけとは限らないですが、開発言語はバージョンアップをしており、どのバージョンで開発したのかを記載していない場合は、現在はしていないということも考えられます。凄く昔のバージョンで開発していても実績は実績です。確かに実績であり虚偽記載ではありませんが、とりあえず開発実績を記載しておくことで「うちは実績がありますよ」と言っておきたいだけなのです。

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自社製品の情報更新されていない

自社製品が記載されているからと言って、安心してはいけません。開発実績同様、開発言語やプラットフォームが古い場合、もしくは明確に記載されていない場合はSES企業の可能性が非常に高いです。確かに昔は自社製品作っており、今もアプリケーションとして社内に存在しているかもしれません。それだけで「自社製品がある」と言い張れますが、売っているとは限らないからです。

開発環境はEOSを迎える前にバージョンアップする必要があるので、その度に製品のバージョンを上げて、リリース情報として掲載するべきではありますが、自社製品が売れず、製品販売をあきらめてSESに注力している場合は、更新が止まったままで、リリース情報が古いままなのです。

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勤務地が明確ではない

勤務地で見分ける方法です。SES企業は客先常駐なので勤務地が明確ではありません。SES企業のホームページに採用ページがあります。そこの募集要項に勤務地が記載しているので確認してみましょう。SES企業の特徴としては、以下の様な記載です。

  • 東京都及び近郊(弊社およびお客様先)
  • 東京都区内他
  • 東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県

「弊社およびお客様先」なんて書いている場合には、ほとんどお客様先の可能性が非常に高いので、SES企業と断定しても良いかもしれません。

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まとめ

世の中には「自社開発あります」と言って就職活動に励んでいる人の興味を引こうとしているSES企業がわんさかあります。確かに自社開発があるかもしれませんが、自社開発やっているのは少数で、他の人は客先常駐というSES企業が星の数ほどあると言っても過言ではありません。そういう甘言に騙されないためにも、採用に進む前にSES企業かどうかは見破る力を持つ必要があります。この記事が少しでもIT業界のエンジニアの役に立てればと思います。