ネットワークビジネスで悪い印象を与えるのが「買い込み」です。商品を買い込むことで自分の貯金が無くなり、月の生活もままならず、ついには消費者金融や街金や闇金に手を出してしまうネットワーカーが後を絶えません。何故買い込みをするのか、買い込みの原因は何かを解説します。
ネットワークビジネスの「買い込み」
製品を必要以上に買う
ネットワークビジネスでディストリビューターの権利を維持するには1ヶ月に最低金額以上の製品の購入が必要です。最低金額さえ購入していればディストリビューターの権利が発生する訳ですが、必要以上に購入する時点で買い込みと同義になります。例えば、月10,000円でディストリビューターの権利が発生するとして、20,000円分の製品を購入した時点で買い込みとなります。
ネットワークビジネスでは必要以上に製品を買い込むことが可能です。というのもネットワークビジネスの会社は製品が売れたらそれで良いので、必要以上に買い込むことを規制しません。
高額オートシップを契約する
オートシップとは簡単に言うと毎月の定期購入です。お金を支払って製品が毎月決まった日に届きます。例えば、Aコース・Bコース・Cコースなど、コースによって金額が異なり、製品の量も変わります。以下に例として挙げますとこんな感じです。製品の量はA<B<Cとします。
- Aコース:5,000円
- Bコース:10,000円
- Cコース:20,000円
このオートシップでもディストリビューターの権利を維持するには定期購入金額の最低額が決まっています。ネットワークビジネスの会社によってディストリビューターの権利が発生する金額は異なりますが、例えばBコースでディストリビューターの権利が発生するとしましょう。しかし、報酬プランでBコースよりCコースの方が2倍アップする場合、多くの人がCコースを選ぶかもしれません。しかしながら、CコースはBコースの倍の量の製品が毎月届きます。これを消費しきれない場合、買い込み扱いになる可能性が高いです。
ただし、最近のネットワークビジネスでは、製品の量ではなく、製品の質でオートシップの金額を変えているので、買い込みを防いでいます。上記の3つのコースで、ディストリビューターの権利が発生するBコースとCコースを比べて例示しますと、
- Bコース(10,000円):製品α(10個)
- Cコース(20,000円):製品α(5個)+製品β(5個←効果が高い)
というような感じにしています。もちろん抱き合わせ回避のため、製品βも買えますが、製品βだけ買ってもディストリビューターの権利は発生しないなどの制約を設けます。
どの道使い切れずに家に転がってる
筆者はネットワーカーの家に行ったことが何度もありますが、ほぼ全てのネットワーカーが製品を消費しきれずに家に残っていました。金額の大小はありますが、消費しきれていない時点で買い込みです。消費しきれないネットワーカーはプレゼンを聞いてくれた人にお試しという感じで製品を無料で手渡したりしていますが、善意に見えて単なる在庫を減らしたいからというわけです。実際にネットワーカーに聞いたら「家にたくさんあるので」と言ってました。哀れですね。
買い込みする原因
さて、何故ネットワーカーは買い込みをするのでしょうか?ディストリビューターの権利を維持したいなら最低金額だけ払えば良いのですが、最低金額以上のお金を毎月支払っています。その原因をアポで聞きまくっているので紹介します。
アップラインに言われて買い込み
アップラインに言われて買い込みするパターンです。これが非常に多く、アポした全体の6割くらいがアップラインに言われて買い込みをしていました。何故アップラインに言われて必要以上にお金を払うのかと聞くと、以下の回答が多かったです。
- とりあえずアップラインと同じ金額
- 自分に負荷をかけたら行動力が上がると言われた
- 仕事をやっているなら当然と言われた
なんとまあ主体性の無い回答ですね。特に「自分に負担をかける」とダウンラインに言うアップラインは人間性を疑うレベルですね。負担させて自分だけ稼ごうという魂胆が丸見えですよアップラインさん。
ネットワーカーの皆さん、あなたはアップラインのためにネットワークビジネスをしているのですか?フルコミッションというシビアな世界に飛び込んだのは誰のためですか?
自分のタイトル維持のため買い込み
ネットワークビジネスの会社によって条件は様々ですが、スタンダードな報酬プランだと、自分のマーケットで一定金額の流通があればタイトルを獲得することが可能です。そしてその条件に「自分を含む」と記載しているネットワークビジネスの会社もあります。「自分を含む」と記載しているので、自分だけで条件を満たすことも可能です。そのために平気で月10万円を払うネットワーカーもいます。
もはや権利収入云々とか言っている場合ではありません。頭大丈夫ですかというレベルです。仮に誰かをリクルートしたら同じことをさせるのでしょうね。必要以上の製品を自分で買って、それを誰かに強要するというのは狂気の沙汰です。今すぐ病院に行きましょう。最も、受け入れてくれる病院があるとは思えないので、ガス室や強制収容所なんてどうでしょうか?それについては別の記事に書きます。
グループで買い込み
いわゆる「師匠」が存在するグループのことです。師匠の圧倒的なカリスマ(実際は自分がマウント取れる人間しか相手にしていないだけのお山の大将)を発揮して、月10万円近くかそれ以上の買い込みをさせます。高額な買い込みをしないと村八分になります。
ネットワークビジネスの師匠はメンバーの承認欲求を満たして高い金を貰っており、メンバーもまた高い金を払って師匠に承認欲求を満たしてもらうというWIN-WINな関係ですが、高額な買い込みが無ければメンバーは承認欲求を満たしてもらえません。また、一度グループに入るとルームシェアを(半ば強制的に)勧められ、相互監視の状態で活動をすることになり、逃げようとしても簡単に抜け出せないので半永久的に搾取されます。生きてて楽しいのですかね?
買い込みによる負担
さて、買い込みすることで何が起こるのか実際に聞いています。悲惨な人ばかりで心が痛くなることもありますが、お前自業自得じゃんって人も居ました。まあそれは別の機会に紹介するとして、買い込みの負担がどこに出てくるのかを解説します。
生活費を圧迫
食費・娯楽費・被服費などは一気に削られます。休日はネットワークビジネスの活動をするのに勤しんでいるので娯楽費は使いようがありません。被服費も同様でフォーマルで無難な服装をローテーションすることになりますが、まあ別にいいでしょう。そして食費です。ネットワーカーとアポする時にご飯を食べることは極めてレアで、ほとんどが喫茶店です。喫茶店でも安ければ安いほど喜ばれます。だって食費も切り詰めてますから。
家賃が払えないのでルームシェア
某M社の某Wというグループの人たちはよくルームシェアしていますね。給料が手取り20万円なのに買い込み額が10万円以上というのがザラなので、ルームシェアして家賃を割り勘するしかありません。女性のネットワーカーともアポするのですが、大体はルームシェアです。
実家暮らしで良いのでは?と思いますが、実家暮らしで買い込みしていると親にバレますので、師匠は「実家を出てから活動しようね」と言います。契約だけさせておいて、買い込みした製品は一時的に師匠やグループのメンバーが預かってから一人暮らしをしますが、金銭的に苦しくなるのでルームシェアをする結末になります。いや、地獄は続くので結末ではないですが。
買い込み負担の軽減方法
買い込みしている人は相当金銭的にきついと思います。買い込みしていると誰にも話せず、買い込みをやめると師匠やアップラインから見放されて村八分状態になるということが起こりますから。それなら辞めればいいのにと思いますが、承認欲求を満たして欲しいのでやめられません。そんな買い込みしている人に朗報です。師匠やリーダーから買い込みの負担を減らす方法を聞き出しています。
買い取り専門業者に売る
インターネットで調べて見て下さい。「ネットワークビジネス 製品 買取」と検索するだけです。師匠やリーダーは専門業者に買い取って貰っています。それは大丈夫なのかと聞くと、師匠やリーダーは「ネットで売るなと言ってるけど買い取って貰うなとは一言も言ってない」と言うんですよ。これには絶句しました。しかも筆者が会ってきた師匠やリーダーのほとんどが「買い取って貰う」と言ってますからね。
ネットで売る
Amazonやヤフーオークション、メルカリなどのECサイトでネットワークビジネスの製品が売られていますね。つまりそういうことです。師匠やリーダーに聞くと「え?ネットで売ってるけど?」というのです。「買取専門業者に買い取って貰わないんですか?」と聞くと「自分で値段決めてちょっとでもマイナスを減らしたいよね。まあメンバーにはそんなことさせないけど。」と言うのです。自分だけはネットで売って、それでいてメンバーには負担を強いるという。頭大丈夫ですかね?
メンバーに買い取らせる
これね、いるんですよ。メンバーに買い取らせる人。極めて少ないのですが、「これ人気だから」って言って売るんです。直接聞いたのですが「メンバーに売るって別にいいでしょ?法律違反じゃないし」って言うんです。中堅リーダーでしたが、全然会話が成立しませんでした。
まとめ
買い込みの実態を長々と紹介しました。アップラインに洗脳されて買い込みしていると考えている人も多いと思いますが、自分のタイトルのためにするケースも多いです。タイトルを持っていると持っていないではリクルートする際のブランディングに関わるので買い込んでタイトル維持します。買い込みしているネットワーカーは何のために買い込みしているのか、よく考えて見て下さい。あなたの師匠・リーダー・アップラインは買取専門業者に売ってるかもしれませんよ。
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